Animomano アニーモマーノ

トップページ
2005年の
旅のコラムはこちら
2006年の
旅のコラムはこちら
2007年の
旅のコラムはこちら
2008年の
旅のコラムはこちら
2010年の
旅のコラムはこちら
2011年の
旅のコラムはこちら
2012年の
旅のコラムはこちら
2013年の
旅のコラムはこちら
2014年の
旅のコラムはこちら
2015年の
旅のコラムはこちら
2017年の
旅のコラムはこちら
▼2009年旅のコラム
52.ウンブリア州
  小さな旅-8
53.ウンブリア州
  小さな旅-9
54.トスカーナ州
  小さな旅-10
55.ロンヴァルディア州
  小さな旅-11
56.ロンヴァルディア州
  小さな旅-12
57.ロンヴァルディア州
  小さな旅-13

「美しい塔の町」サン・ジミニャーノで我思う! 言葉って奥深い!!
 フィレンツェから「美しき塔の町」として知られるサン・ジミニャーノヘは、SITA社のシエナ行きプルマンに乗り、グロッタの塔Poggibonsi(ポッジボンシ)で路線バスに乗り換えて約1時間30分。バスは町の南、サン・ジョバンニ門近くのマルティーリ・ディ・モンテマッジョ広場に到着する。13〜14世紀に富豪達の富の象徴として競い合うように建てられた70を超える塔も、今では中世の石畳の町に14本のみが存在しているだけだ。
 サン・ジョバンニ門をくぐると、町の中心地ヘと向かう坂道沿いにバールや土産物屋、ワインショップや食料品店が立ち並び、訪れた人々の目を楽しませてくれる。私はワクワクしながら町の中心チステルナ広場へ向かって軽快に歩き出した。でもその数分後には、何パターンもの壁掛けが色とりどりに並ぶ織物店にいた。
 優柔不断の性格故に、買うぞ!と決めてからも選べない。迷いに迷って絵柄だけは決定した。が、今度は色数が多すぎて決められない。こんな時は作った人に聞くに限る!と私は店のご主人にお勧めを聞いた。作り手にはなんらかの思い!があるはずだ。その思いに賛同しいつもより充実した買い物ができたような?実はご主人のアドバイス「最後はやっぱり好みかな!」だった。土産物屋
 精算をしていると奥からかわいらしい女性が出て来た。ご主人が嬉しそうに奥さんを紹介し、「ふたりでこの店をやってるんだよ」と誇らし気に店の名刺を差し出した。店の名前の上に、ふたりの名が記してある。なんとも仲睦まじくちょっぴり羨ましかった。
 二人がイタリア語を誉めてくれるので、東京で3人の先生から教わっているのだと話すと「先生の出身はどこ?」フィレンツェとトリノとパドヴァだと知って「やっぱり!」と二人は大きく頷いた。私のイタリア語に南部なまりがなかったかららしいのだが、カ行の発音がハ行になってしまうトスカーナ弁は棚にあげ、ふたりは口を揃えて「先生がローマ出身じゃなくて良かったね〜」
 まあ常々心配していた、「わっかりませ〜ん?」みたいな、まぬけなイントネーションのイタリア語はしゃべっていないとわかり、ちょっぴりホッとした。井戸/チステルナ
 町の中心地チステルナ広場には、中央に昔この町の水源だった井戸(チルテルナ)がある。そして隣接するドゥオーモ広場には、ポポロ宮や参事会教会、ポデスタ宮殿、そして7つの塔が囲むように建ち、当時の面影を今もしっかりと残している。私はポポロ宮とその中にある市立美術館、そしてお目当てのTorre Grossa(グロッサの塔)へと向かった。
 ウンブリアと町を一望できる高さ54mのグロッサの塔からの眺めは、思った通り素晴らしいの一言だった。でも「美しい塔の町」サン・ジミニャーノをより感じたいなら、幾つもの塔を見渡せる少し離れた城砦からの眺めがお勧めだろう。散策中に出会った、優しい水彩画でこの町を描く画家の絵も、青い空と幾つもの塔が立ち並ぶ遠目の構図がとても印象的だった。
 フィレンツェから近いこともあり、この町を訪れる日本人は多い。だからだろうかグロッサの塔の案内係の女性はやけに親切だった。帰り際も私を覚えていて日本語で「さようなら」と声をかけて来た。私が「Brava!」(上手!)と返すと、突然私に駆け寄り日本語のグロッタの塔2「さようなら」の正しいイントネーションを教えて欲しいと言う。私達は「さようなら」を交互に繰り返し、私が「Brava!Benissimo!」と誉めるとやっと彼女は微笑んで、プチレッスン終了。
 最後は「さようなら」と笑って手を振り別れたが、まさかグロッサの塔の下で日本語のイントネーションを教えるとは・・。普段何気なく使っている言葉だが、なんて奥深いんだろう。


Copyright (C) 2009 Animomano, All rights reserved.