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▼2017年旅のコラム
77.ミラノ/
  再会の夜
78.ベルガモ/
  アルビーノNew!

4年振りの再会。息子を思う母の気持ちにほっこり。

 ミラノからフィレンツェ行きのユーロスターで偶然出会った、マリアピアとその息子アルベルトと再会したのは、4年後のことだった。私がベルガモ滞在中、ミラノの家に遊びに来ないかと誘われたのだ。ベルガモにアパートを借り、1年の半分をイタリアで暮らすおじさまから、「康子がイタリアに来たらぜひ家に遊びに来てね。」と、彼女がいつも話していると聞かされていたので、今回の再会は嬉しいの一言だ。そしてあの時小学生だったアルベルトが、もう中学生だと思うと、より感慨深かった。
 ただおじさま曰く、見た目とは違いマリアピアはかなりそそっかしい人らしく、案の定、約束の日を1日間違えて、「どうして来ないの?」と電話がきた。あんなに厳格そうな彼女が・・と思わず苦笑い。
 彼女の家は、ミラノの下町ナヴィリオ地区にあるマンション。ナヴィリオ地区は運河が流れるミラノの3大観光地のひとつで、ミラノっ子にも人気が高いエリアだ。

アペリティーボ 4年振りに再会したアルベルトが、大きく成長していて目を見張ったが、シャイな性格はあの時のままだった。「私のこと覚えてる?」と聞くと、照れながら頷いてくれた。
 その日彼女がもてなしてくれた夕食は、白インゲンのスープ、チキンとズッキーニとアスパラガスのロースト。デザートはバナナ、オレンジ、メロンが入ったマチェドニア(フルーツポンチ)。ワインは赤のフリザンテ(微発砲の赤ワイン)。そして食後のコーヒーはインスタントのネスカフェ。彼女は料理が不得意と聞いてはいたが、イタリア人のマンマで料理が苦手な人に、初めて出会った気がする。
 私のイタリア語レベルで会話が続くか不安だったが、いつもはすごく早口の彼女が、私のためにゆっくりとイタリア語を話してくれた。そしてアルベルトが席を外すと、彼女は急に真顔になり、「アルベルトがイキコモリ(イタリア人はHを発音しないので ‘引きこもり’のこと)じゃないかと心配なの。」と言い出した。日本映画で『引きこもり』という言葉を知り、ずっと部屋にこもっているアルベルトが引きこもりじゃないかと心配になったのだ。よくよく話を聞いてみると、ちゃんと学校にも行っているし、友達とも遊んでいるので、引きこもりというよりは、ちょっとした反抗期のようだ。
 アルベルトが引きこもりじゃないか、とまだ疑っている彼女に、日本の‘引きこもり’を詳しく説明すると、何度も「INCREDIBILE!(信じられない!)」を連発した。安心したのかマリアピアが、ようやく笑顔を見せた。料理は少し苦手なマンマ(お母さん)だが、アルベルトを思う母親らしい気持ちに、ほっこりさせられた。
アペリティーボ


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