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「西ノ内紙」は茨城県無形文化財になっています。
向かいにある和紙資料館も見学できます。
 店内に一歩入ると、色とりどり様々な表情を持つ紙達に驚かされます。これも紙で出来ているの?と思わず呟いてしまうものもあり、紙の奥深さに改めて気付きました。
 手漉きの紙が持つ自然な風合いが、優しい癒し効果を与えてくれるのでしょう。紙に囲まれているとなんだかホッとします。天井にも文字やら絵やらが描かれた和紙がたくさん貼ってあってとても風流です。
 これは3代目菊地正気さんのアイデア。お客さんが和紙に試し書きをしたものを天井に貼るようにしたのですが、「自分のものも貼ってほしい」と言う人もいれば、まだ自分のものが貼ってあるか確かめに来る人もいるとか。なんとも微笑ましい話です。

お店に来たら天井も必見です。
 そして、店の方で和紙を使って手作りの小物類を作っているのが、正気さんの奥様と娘さん達。慣れた手つきで手際よく作業が進んでいきます。ちょっとした会話の中にも3人のチームワークのよさが感じられます。
 「紙」という概念で考えると思いもつかないようなものが、えっ、これが紙?というものに形作られていくのが、とても興味深くておもしろいです。新作にこうご期待!
テーブルコーディネートやインテリアに、手作り和紙をちょっと取り入れただけで、自然の風合いがしっとりと落ち着いた空間を生みだしてくれる。やっぱり自然のものは癒し効果大です。



紙のさと代表菊池正気さん
 店から車で5分ほど奥まったところに、きれいな川が流れる緑豊かな場所があります。そこに紙すきの作業所がありました。
 毎日朝7時半から作業は始まります。そして日没迄。手作り和紙にこだわって紙作りを続けて来た菊池正気さんは、紙のさとの3代目。ただ今迄の和紙作りを守るだけでなく、手漉き和紙のよさをいろんな人に知ってもらうともに、4代目にあたる息子大輔さんと共に新しい和紙作りにも挑戦しています。
 正気さんは「この辺りのこうぞは、繊維の長さが短くきめが細かい。例えて言うなら『絹』だからいい紙ができるんだ。」と誇らし気に話してくれました。
 こうぞの白皮を15%〜20%のソーダ灰で3時間煮て、繊維がない部分を手で取り除き、叩いて繊維をほぐします。“とろろあおい”を水に浸して粘りを出し、布でこした2回目の絞り汁を、きれいな水とこうぞが入っている中に適量入れて、はじめは手、その後機械でしっかり撹拌します。“とろろあおい”の量も、その日の湿度などによって変えています。
“とろろあおい”を入れることで、水の流れをコントロールすることもできるし、繊維同士を絡み付ける役目も果たすのです。でも一晩置いたあと、粘りは自然に消えてしまいます。
それでも繊維同士がくっついて“紙”になるのはなぜなのか?
 実はその繊維同士をくっつけると言う大事な役目を担っていたのは『水』なのです。だからこそ、水のきれいな場所でなくてはいい和紙を作ることが出来ないのです。それも練りがよく効く軟水が一番いいのだと教わりました。
いまでも、紙のさとでは井戸水を使っているのも納得です。
 毎日朝から日没迄300枚から350枚の紙を手漉きします。なぜ日没迄なのか?不思議に思ったのですが、やっぱり理由がありました。手漉きは必ず自然光で行うのです。漉きながら表面を見て紙の厚みを判断していたのです。「間接的な太陽の光が一番いいですね。」大輔さんは言います。「蛍光灯だと見え過ぎて、紙が厚くなってしまうんです。」

手漉きの作業は手早く、流れるようなリズムで進んで行く。
4代目大輔さん

 手漉きした紙は濡れたままどんどん重ねられ、一晩置いてさらに木押しで1時間〜2時間水切りをします。なぜ紙同士がくっつかないの?それはこうぞの分子が水素結合して大きな固まりになっているので、大きすぎてそれ同士はくっつかないのだそうです。
 水切りをした紙をステンレス製の乾燥機で乾かして出来上がりです。
   
紙に色をつける。
染料には栗やザクロなどの自然なものを使うことも。正気さんの弟三千春さん

 
50℃のステンレス製の乾燥機に紙を貼り、20分位で乾かします。
木押し

 昔のように板張りの天日で乾かして欲しい、と言うオーダーが入ることもある。「板が水分をすって一緒に縮みながら乾くから、繊維の収縮度が違うんだよね。」正気さんが嬉しそうに話す。紙の話をしている時は、子供に戻ったように実に楽しそうな表情だ。
 「手漉きの紙だからひとつとして同じものはない。だから同じ文字を書いても紙によって表情が変わるのよ。」いつも紙のさとの和紙を愛用している尼さんの言葉だそうだ。
 確かに素朴であったかい手漉き和紙は、全てが一点ものだ。一枚一枚手間ひまかけた手漉き和紙だからこそ、私達を心和ませる何かがあるのだろう。
 紙のさとでは、ここ『西の内紙』のよさを残すため紙の基になるこうぞの畑も作っている。
「ここの土壌で作られたこうぞの木は素晴らしいんだよね。きれいな水もあるし。」幸せそうに話す父正気さんを毎日見ていて、「日々勉強になる。」と力強く言った大輔さんの言葉に、和紙をこの上なく愛する正気さんの志は、しっかりと受け継がれていると感じた。
YASUKO

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