ひとり歩きも悪くない
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 1.たからもの

 2.恐るべき!
  怒りのエネルギー

 3.私に乾杯!

 4.怖いものはない!

 5.星に気合いを!

 6.焼肉の呪縛

 7.結婚までのカウント
  ダウン

 8.最後のメッセージ

 9.母か女か・・

 10.派遣だから出来たこと

 11.孤独なクリスマスに
   さようなら

 12.母との距離

 

 

 

 


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様々な理由からひとりで頑張って生きている女性達の、心のつぶやきと体験を
ショート・ショ-トのストーリーにしました。
これは実際のエピソードをもとにした、フィクションです。

ひとりで頑張ってる女(ひと)に読んでもらいたい!



私に乾杯!

 仕事の後にジムで汗を流し、軽くシャワーを浴びて家に帰る。ちょっぴり遅めの夕食をとりながら飲むビールは最高だ。
 何不自由なく充実した日々を送る毎日だが、強いて心残りはもう48歳、これから結婚しても子供は生めないだろう。自分が選んだ人生だから納得はしているが、女性としてやっぱり自分の子供が欲しかった。そしてそのチャンスは何度かあったのに・・。
 三年前まで私は妻という座に甘んじていた。夫は公務員。特別おもしろい人ではなかったが、真面目で家庭的で回りの人からは“いい人”で通っていた。なにより公務員なら老後は安泰だと結婚に踏み切った。そんな何ひとつ不満のない、どこにでもある生活が約10年続いた。
 でも男と女の別れとは本当にあっけないものだ。今迄当然だと思っていたことに『なぜ?』という疑問が湧いたとたん、全てが歪んで見え始めた。『なぜこの人が私の隣にいるの?』『なぜ私は洗濯をして、掃除をして彼の帰りを待っているの?』『なぜあんなに好きだった仕事を辞めてしまったの?』『何のために私は生きているの?』『誰のために私は生きているの?』

 半年後私は夫と別れ、坂井彩子に戻った。夫が浮気のひとつでもしてくれていれば別れる理由も対等になれたのに・・・。でも、別れる時も夫は“いい人”のままだった。
 もし子供が居たら、と考えないこともない。きっとかわいい子供のために今も妻と母親を両立させて生活を送っているかもしれない。でも現実は今流行りのバツイチ。バツはついたが、私は私を取り戻せた気がする。
 女は結婚したとたん奥さん、子供ができればお母さん、どんどん坂井彩子という私個人は薄れていく。専業主婦ならなおさら痛感することだ。私は何も考えず夫や子供に負ぶさって生きていくことより、ひとりで考え悩み結論を出す人生を選んだ。正解か不正解かなんて結論はまだでないが、しっかりと今を歩いている。
「坂井彩子に乾杯!そして、会いたかったけど会えなかった私の子供に乾杯!」

 

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