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2005年のVinoの
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24.ポットラック・
   パーティー
23.泡のお酒
22.幻の・・・
21.酒がもたらすもの
20.農園レストラン
19.グラッパをたしなむ
18.ビールあれこれ
17.カップワイン?
16.ワインもレオナルド
15.酒の価値は・・・
14.ブショネ
13.かき!カキ!牡蠣!
 
  
  『Potluck Party』という言葉をご存知だろうか?
食べ物や飲み物などを1品ずつ持ち寄って開くパーティーのことである。最近はホームパーティーが良く行われるようになってきたから、言葉に馴染みは無くともいろいろな形態で経験はしているだろう。自ら主催したり、招かれたり、1年のうちで最も遭遇する機会の多いのが年末年始ではないだろうか。
  先日、熊谷喜八(KIHACHIオーナーシェフ)が自宅で開いたホームパーティーを取材したTV番組を見た。もてなす料理も豪華だが、片岡護や脇屋友詞など日本を代表するイタリアンや中華のシェフ、音楽家、芸術家など、招待客の顔ぶれも豪華。そして何よりも持ち寄った品や腕が豪華だった。
  パーティーは、熊谷氏の創作料理で前菜からデザートまでひと通りもてなされるのだが、その後の余興が凄かった。片岡シェフが持参した食材でパスタを作り、脇屋シェフが本格的な中国茶を振る舞い、音楽家がリビングにあるピアノで演奏する。「同じ持ち寄りパーティーでも随分違うものだなぁ・・・」と私は感心したのだった。
 友人が家庭を持ち始めると同時に、私達の集まり方も飲食店から『誰かの家』へと移行した。それぞれの連れ合いや子供を含めて会うことが出来るし、時間を気にせずにゆっくりと話せるので自然にそうなったのである。自らが招くこともあるし、招かれることもあるが、多くの場合ワイン等の酒類、ソフトドリンク、オードブル、パン、デザートなどそれぞれ分担を決めて持ち寄ることにしている。
  数年前、友人F宅で隅田川の花火を見ようと集まった時のこと・・・当時、友人Fはそのマンションにはあまり住んでおらず、「調理器具も、調味料も無いのでヨロシク!サンドイッチとビールは買っておくから、その他をお願い。」とのことだった。この情報があったため、私は鶏の唐揚と稲荷寿司を持参した。他の友人達も、焼き鳥やソフトドリンク、サラダ、シュークリームなどすぐに食べられるものを持参していた。ところが遅れてきた友人Iだけは違った。彼のところには事前連絡が行き届いてなかったのである。友人Iが持参したものは、シメジと茄子とトマトだった。これには一同愕然とした。
  「これ、どうするつもりだったの?」と私が尋ねると、友人Iは「炒めてもウマイかな〜と思って・・・」と答え、さらに「だってさ〜、家だからすぐ作れるかと思って、えっ?!出来ないの?」と続けた。傍らでこのやりとりを聞いていた友人Fは「普段住んでないから、この家には調理器具も調味料も無いの!頼むよ〜、素材だけは勘弁してよ〜!」と苦笑い。一同は大笑い。そして、数年後の今でも語り草となっているのである。
  そんな友人Iが再び、今度は我が家に長ネギとサラダ菜とビニール袋に入った怪しげな物体を持ってきた。「ちょっと〜、また素材?」と私が突っ込むと彼は「違うよ〜。母親が作った牛タンの味噌漬けだよ。ネギを千切りにして添えようと思ってさ」と自らタンをスライスし盛り付けてくれた。大変美味だった。そんな彼も家庭を持ち、先日奥さんの料理と彼の創作料理で我々をもてなしてくれた。美味しかったし、何よりも幸せを分けてもらった感じがした。
  パーティーの都度悩む持参物。熊谷氏とその仲間のように腕前があるわけでもない。でも参加者の「美味しいね!」という言葉と笑顔があるから報われる。ポットラック・パーティーには、その人のセンスや人柄が如実に表れる。
 
 
 

長らく「Vino のつぶやき」をご愛読いただきまして、ありがとうございました。
またいつかお会いしましょう!

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